フロンティア神代のBTOパソコンを徹底評価
【 フロンティア神代(フロンティア KOUZIRO)・ブランド力の評価 】
「フロンティア神代」は、DOS/V自作系のパソコン誌に広告を毎月、連続的に出していたため、マニアには古くから知られたオーダーメイドパソコンの老舗ショップです。
今から27年前の、1981年に山口県岩国市で、コンピュータ機器販売を開始し創業したため、「田舎が生んだコロンブスの卵」とか、神代( こうじろ )というユニークな読み方とかをセールスポイントとしていました。
神代というのは、社長さんの苗字ということで、特に意味はなかったのですが、読めない漢字、しかも神がかっている文字、というのは、キャッチコピーになるということを知っていて、うまく利用されたようです。
その後、NECのPC98が全盛の時代から、IBMのPC/AT系、DOS/Vパソコンが売れるようになってきた変化を捕らえて、1993年に、パーソナルコンピュータ「Frontier」シリーズの製造・販売を開始したようです。
Windows95 がブレイクした、翌年の1996 年には、はやくも、東京に秋葉原店を開設しています。こういった、今のパソコンの創生期から参入し、かつ自作系のパソコン誌に毎月、広告を出すというマニア向け戦略が現在のブランドを生む原動力となったと思われます。
もちろん、製作するパソコンの商品価値が高かったのは云うまでもないでしょう。これは、「フロンティア神代」のパソコンが、大学や教育機関・研究機関に対して、数多くの導入実績を持っていることに表れています。
さて、この有名なブランドは、2004年にヤマダ電機に買収されてしまいました。形式上は資本提携であり、ブランドとして、株式会社 KOUZIRO の社名と、フロンティア KOUZIROブランドが残りました。
ヤマダ電機には、ソニーなど名だたる国産ブランドPC販売の中にあって、かなり安くて性能の良い、DOS/V系のオリジナルなパソコンが、店頭販売の品揃えの上で是非とも、欲しかったことが良く分かります。
さらに、昨年の2007年の5月に、(パソコンの)ソーテックが、ヤマダ電機と株)KOUZIROと、パソコンの開発・製造と販売で業務提携を発表し、KOUZIROの社長は、現在、提携時のソーテックの社長だった山田社長となっています。
この3社の提携によって、商品企画、技術、資材調達に強い「ソーテック」と、山口県に新工場があり、パソコンの製造能力に強い「KOUZIRO」が、新製品や、「FRONTIER」ブランドの企画・開発を共同で行い、生産はKOUZIROが担当、販売はヤマダ電機とKOUZIROが行うこととなりました。
3社は、このように互いが得意とする領域を合わせることで、経営資源の効率的な運用と、相乗効果によるパソコン事業の拡大ができると判断したようようです。(「ソーテック」は、もちろん現在も、「ソーテック」ブランドの商品を販売しています。)
以上、書いてきたように、このフロンティア KOUZIROは、かなりブランド力が強く、商品評価も高いことが分かると思います。現在、店頭販売は、全国のヤマダ店で、ウェブ直販は、フロンティア KOUZIRO独自ブランド通販で行なっています。
さて、この「フロンティア」のウェブサイトは、一見すると、派手な他のショップと比較して地味な感じがします。しかし、「BTOパソコン、BTO PCの先駆者 FRONTIER 」のキャッチコピーがトップにあるように、設立、27年のしっかりしたコンピュータ販売歴があり、押さえる所はしっかり押さえているようです。
まず、よくチェックすると解かるのは、全ての販売機種が、カスタマイズ可能(BTO選択)な点です。ラインアップは、フルタワーのように見えるハイエンドミドルタワー製品から、モバイルノートまで、一通り全ての製品を揃えています。
このハイエンド製品シリーズのなかに、クリエータPCというのがあり、これはユニークなネーミングでもあり、他のBTOパソコン販売サイトには、あまり見られない表現です。当サイトでも、デジタル制作系のプロ・ユーザーBTO分野を扱う予定だったので、この1号にピッタリでした。
「フロンティア」のウェブサイトの特徴は、シンプルで分かりやすい、見やすいというイメージかもしれません。その機能や仕様の説明が画像やデータを使って大変解かりやすく、段階的に詳細ページへアクセスしやすい(つまりユーザビリティの高い、)ページに仕上がっています。
【 フロンティア KOUZIRO:使用パーツを徹底チェック・評価 】
まず、部品の品質についてですが、上に挙げた、クリエータPCのAutoCAD 推奨モデル製品「KZXG80CAD 」で、マザーボードには、高い信頼性の ASUS製、P5E WS Pro(ワークステーションモデル) を採用していました。
また、グラフィックカードについては、これもまた、極めて評価の高い定番ブランドの、ELSA、Quadro FX3500/256MB( EQFX3500-256ER ) を採用していました。
しかし、この機種では、これ以外では、選択肢のあるBTOパーツ:メモリー、ハードディスク、光学式ドライブのデフォルト設定には、メーカー記載がありませんでした。メーカー記載があったのは、採用のケースくらいでした。
したがって、ブランドメーカー指定のないパーツには、ノーブランド品が使われることも「あり」になります。この辺は、この「ショップブランド」の信頼性の高さを信じるしかないようです。
【フロンティア KOUZIRO :製造、組立てを徹底チェック・評価】
フロンティア KOUZIROは、安心の国内生産をうたっており、山口県にある自社工場で一台ずつ正確に組み立て、品質検査を実施、出荷している。また、品質、管理を徹底し日々改善しているとサイトに書かれています。
2007年9月には、Impress Watch-PC Watchに、国内最大級の「KOUZIRO 新山口工場」を見学〜月産5,000台を支える舞台裏、として紹介されています。ヤマダ電機との提携販売の効果は、生産数という形でもハッキリ分かります。
ここの、BTOのPC専業の生産性の高さの秘密は、1年前から導入した「オートネットワークインストールシステム(ANIS)」にあるということです。詳しいことは、レポートを読んで欲しいのですが、このANISを採用するPCメーカーは、国内ではKOUZIROのみで、海外を含めても2社しかないという。
しかも、同社のANISのインストール速度は、サーバーの強化によりかなり高速化されており、「世界一速いANIS」だといいます。PC 1台の製造は、部品のピックアップ、組み立て、インストール、検査から梱包まで、約2〜3時間で完成するとレポートされています。
【 フロンティア KOUZIRO:BTOパソコンのラインアップを徹底チェック・評価 】
それでは、BTOパソコンの機種、ラインアップを見てみましょう。現在、BTO デスクトップパソコンが8シリーズ、BTO ノートが8シリーズ、ゲームPCが、14種のゲームごとに、1−3機種、クリエータPCが、3シリーズ、そしてパーツなどが販売されています。
この中で、特にフロンティア KOUZIROらしい特色のあるものを見て行きたいと思います。
【 BTOデスクトップ・パソコン 】
14種のゲームごとに、1−3機種を、用意している。リネージュU、モンスターハンターフロンティア、SEGA RALLY REVO、三國志 Online、ファンタシースターユニバース イルミナスの野望、大航海時代 Online〜Cruz del Sur〜、ヘイロー2、英雄伝説 空の軌跡 the 3rd、ライズオブレジェンド、フライト・シミュレータ X、ロスト プラネット コロニーズ、信長の野望 Online〜破天の章〜、ノーステイル、イース・オリジン
2.FRONTIER クリエイターズ:
デジタルコミック編集タブレット付属PC、AutoCAD 推奨ビデオカード搭載PC、ペンタブレットBamboo
【 BTOノートパソコン 】
1.12.1インチTFT液晶 モバイルPCシリーズ:
薄い(最薄部12.5mm)・軽い(約1,249g)!最大8.5時間駆動
2.15.4インチワイドTFT光沢液晶 PCシリーズ:
高性能ビデオカード GeForce® 8400M G搭載で高精細なHD映像パフォーマンス
以上、フロンティア KOUZIRO、らしい特色のあるパソコンを挙げてみました。これ以外にも特にお買得価格の機種もありましたが省略しました。
以上、辛口な評価も書きましたが、フロンティアは、今や、BTOのパソコン業界で、トップの生産量を誇る工場での生産であり、価格も安く設定されていて、購入検討する際には、安心できると思われます。
2008年6月記。
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