DOS/V自作豆知識(マザーボード中心として)
【第1−20回】1997年度(このページ),
【第21−41回】1998年度へ,
【第42−66回】1999年度へ,
【第67−92回】2000年度へ
【第93回−】2001年 以降へ
この記事は週刊メールマガジン
★PC & PARTS 価格ウオッチ(とくとく PRICE Digest)★からの転載です。
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■パソコン自作入門豆知識(連載企画)【第1回】自作は何が得なの?
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メーカーブランドのPCは、1年立てばもう古くなってしまう。いやはや困った時代
になりました。CPUやメモリーを変えてグレードアップ出来る限りは、いいけど
Pentium 2などが出てきて、今後、差し替えができるんか不安ですね。こんなことで
、自作派の人が最近増えているそうです。自作は何が得なのか調べてみました。
1.まず、マザーボードを変えれば、グレードアップ出来る、しやすい。
2.ハイエンドのPCが、メーカー製に比べて割安に作れそう。
(ハイエンドのPCは、メーカーPCは、余り、量産効果がでてないので割高。)
3.最新のCGをやりたい、ゲームをやりたい、CADに使う時などは、メーカー
製のように、余分な機能はついていないPCでも十分だ。むしろ安上がり。
などでしょうか?
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■パソコン自作入門豆知識(連載企画)【第2回】マザーボードの種類
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『マザーボードの形状』:偉大なる母は、自作パソコンを生す?
この形は、単に形状だけでなく、パソコンの機能まで決まってしまう面がある
から大変重要だ。マザーボードには、現在その形状の違いからAT,ATX,LPX,NLXなど
のタイプがある。交換するには、この形とケース仕様を頭に入れる必要がある。
【AT】AT仕様は、昔のIBM社のPC AT仕様パソコンを基にしたもの。
(330×305mm).これは、今BABY-ATの名前で、少し小さな、330×220mmの
サイズで使われている。さらに小さい280×220mmや260×220mmがある。
【ATX】INTEL社が、96年2月に発表したもの。これは、CPUやコネクター
、 電源、ドライブベイ、ネジ穴などの位置が標準化されていて、今後の
主流仕様と言える。新しく自作するなら、これにしておいた方が良い。
電源用ファンがCPUの冷却に役立つように考えられている。また、ソフト
で、電源を切るための(Soft Power Down)、電源コネクター仕様となってい
る。サイズは、244×305mm。
【LPX】IBM社がPS/2で採用したマザーボード仕様である。薄型デスクトップに装
着することを想定している。サイズは、229×305mm。ネジ穴位置が少し違
うものもあるようなので、使う時注意が必要。
【NLX】これもINTEL社が、提唱した規格で、コンパクト設計仕様である。
マザーボード自身にコネクター用のカードエッジ端子があり、拡張スロッ
トに他のボードと一緒に(並行に)刺して使うようになっている。
サイズは、229×254,284,345mm。
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■パソコン自作入門豆知識【第3回】マザーボードの仕様(1)【 チップセット 】
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前回は、その形状の違いについてAT,ATX,LPX,NLXなどを説明した。今回は、性能
を決めるチップセットというものについて調べてみた。
これは、搭載できるメモリー種類や使えるバス仕様(ISA,E-ISA,PCI,AGPなど)、
使えるCPUなどを決めてしまうマザーボードの心臓とも言えるLSI(IC)のひとかたま
りのことを指している。そのメーカーは、インテルだけではない。
【 Pentium 用チップセット 】開発コード名からTritonと呼ばれる。
1.430HX PCI set(開発コード名Triton U):少し前のもの。(96年)
使用可能メモリー:FP-DRAM,EDO DRAM(SIMM形状対応)
使用可能CPU:(Socket 7対応)Pentium,MMX-Pentium,AMD,Cyrix CPU
バス仕様:ISA(E-ISA),PCI
2.430VX PCI set(開発コード名Triton VX):少し前のもの。(96年)
使用可能メモリー:FP-DRAM,EDO DRAM(SIMM),SDRAM(DIMM対応)が使える。
使用可能CPU:(Socket 7対応)Pentium,MMX-Pentium,AMD,Cyrix CPU
バス仕様:ISA(E-ISA),PCI
3.430TX PCI set(開発コード名Triton TX):97年2月(古そうだが)
使用可能メモリー:FP-DRAM,EDO DRAM(SIMM対応),SDRAM(DIMM対応)
使用可能CPU:(Socket 7対応)Pentium,MMX-Pentium,AMD,Cyrix CPU
バス仕様:ISA(E-ISA),PCI,IDEが高速モードUltra DMA/33対応した。
余り長いとあきるので、今回は、ここまでとしましょう。(間違いが分かった人は
連絡してね。では。)
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■パソコン自作入門豆知識【第4回】マザーボードの仕様 (2)【 チップセット 】
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今回は、Pentium Proや Pentium 2を使えるマザーボードの仕様について説明して
見よう。まずCPUソケットがそれぞれ専用となっており、MMX Pentiumなどの
マザーボードについてるソケット(Socket 7)と形が違っていて、互換性がない。
つまり従来のマザーボードは、 残念ながら Pentium 2 の時代には使えないのだ。
チップセットは、CPUに対応して開発されるので、基本的に、それぞれ専用
のものと考えて良い。
【 440FX PCI set 】Pentium Pro用のチップセット
下記のソケットが通常、このチップセットと組合わせで使われている。
・CPUソケット:Socket 8と呼ばれるSocket 7より少し大きなもの。
【 440LX AGP set 】Pentium 2 用のチップセット。97年8月
下のソケットが通常、このチップセットと組合わせで使われている。
・CPUソケット:Slot 1と呼ばれ、細長いCPU基板挿入用エッジコネクタ。
CPUのPentium2 自身は、黒いカートリッジ内のCPU基板にはんだ付け。
・バス仕様:AGP BUSといわれる高速グラフィック用のバスが追加された。
PCI の2倍の転送速度266MB/秒を出せる。Windows 98で力を発揮。
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■パソコン自作入門豆知識【第5回】マザーボードの仕様 (3):拡張スロット
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今回は、マザーボードの拡張スロット仕様について説明する。ここでは、主に
使う上での形状や主な特徴についてとし、技術的な話は、先に伸ばしたい。
【 SIMMソケット 】メモリーを増設したことのある人は、おなじみのものだ。
Single inline Memory Moduleの略で、通常72ピン。FP-DRAM,
EDO DRAMをここに増設する。CPUがPentiumの時は、2枚増設する
必要がある。理由は、Pentiumは64ビットバス幅のためである。
【 DIMMソケット 】基板の両面にメモリーチップを搭載しているので、Dual in-line
Memory Moduleと言っている。168ピンのDIMMは、バス幅が、64
ビットなので、Pentiumマシンでも1枚の増設で良い。SDRAMは、
通常このDIMMタイプしかないので注意しよう。今後は、このタイ
プが増えそうである。マザーボードを買う時、よく見よう。
【 ISAソケット 】一番古いタイプのスロットで、一番長いものがこれだ。
16ビット系のバスのため、やがて使われなくなるだろうが、
大変一般的で、過去の歴史を引きずっているものである。
【 PCIソケット 】バスの高速化のため、急速に標準化された完全32ビットバスであ
る。Peripheral Component Interconnectの略である。ISAバスの
半分位の長さのスロットに小型化されている。
【 AGPソケット 】今年の夏に440LXチップセットと共に、出現したグラフィック
専用ポートである。Accelerated Graphic Port の略である。
AGPコネクターは124ピンで、千鳥配列に端子が出来ているので
狭いピン間隔が実現した。今後のビデオボードの主流となると
思われる。PCIバスの2倍の高速転送が出来るという。
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■パソコン自作入門豆知識【第6回】Windows98 からのPC98仕様 (1)
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来年にはいよいよWin98が登場するが、その仕様はどのようなものなのだろうか?
自作PCも、この仕様に対応出来るよう考えて置いたほうが良いと思われる。出来
れば、Windows98が出たときに、すぐにインストール出来れば、ベストである。
この目安にMicrosoft社のガイドラインが、ホームページに出ている。インテル社
と共同で書いている。
(URL:http://www.microsoft.com/hwdev/pc98.htm)
およそ大きく、次の3種類の仕様に分けられている。
★エンターテーメントPC98
キーボードやポインティングデバイスは、USBポート又はワイヤレスが必須項目
に上がっている。またお馴染みのISAポートが存在しないこと!、とある。
さらに、高速システム拡張のため、IEEE1394インターフェースが要求されている。
これは、SCSIやIDEインターフェースより高速の400MBit/Secに及ぶ。
SCSI/IDEインターフェース共、バスマスター転送が推薦されている。
★コンシューマーPC98
★オフィスPC98
この2つ共、エンターテーメント仕様から不要なものをとった簡素化仕様のよう
であるが、いずれもISAポートが存在しないことがある。またIEEE1394高速イン
ターフェースは、推奨で、なくても良いが移行を求めている。CPUはMMXテク
ノロジーPentiumの200MHZ以上が必要のようである。
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■パソコン自作入門豆知識【第7回】PC98仕様 (2):USBポート
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PC98仕様で、必須項目として、サポートが強く求められているものに、USB
ポートがある。
★USBポート
これは、PC98仕様では、中低速の周辺機器を接続するための、通信インター
フェース及びそのコネクターという位置付けである。もともと現在の通信用に使わ
れているRS232Cというシリアル通信方式の高速化を図り、かつ、多くの周辺
機器の接続ができるようにしようとするものである。USBポートでは127台ま
での周辺機器が接続できるようになる。このためには外部にハブという多数のUS
Bコネクターを接続するための装置が必要となるが、大変魅力のあるインターフェ
ースである。現在は、まだ対応している機器としては、NECのターミナルアダプ
タ Aterm IT65Pro DSU 位のようだが、やがては、キーボード、マウス、プリンタ
ー、スキャナー、デジタルカメラといった所が、これに対応してくると思われるの
で注意しておく方が良いと思われる。
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■パソコン自作入門豆知識【第8回】マザーボードの二次キャシュメモリー
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マザーボードの仕様などに、よくキャシュメモリーというのが出てくる。
キャシュメモリーは、通常のメインメモリーに比べて、高速なデータリード、ライト
動作が出来、システムの性能を向上さすことが出来るメモリーのことである。
増設もできる通常のメインメモリー(RAM)は、CPUの速度より動作速度が遅いた
め、このキャシュメモリーをメインメモリーとCPUの間に入れて、メモリー内容の
一部をここにコピー格納して使う。もしCPUが必要なデータをメインメモリーに読
みに行く時、それがキャシュメモリーにあれば、高速リードが出来ることになる。
キャシュメモリーをアクセス(読み書き)出来るのは、CPUだけである。
★一次キャシュ
CPU内部にあるキャシュメモリーのことで、内部キャシュ、L1キャシュとも
いう。マザーボードの仕様に関係なくCPUで決まる。
★二次キャシュ
CPU外部にあるキャシュメモリーのことで、外部キャシュ、L2キャシュとも
いう。このメモリーの最大サイズは、前に出てきたチップセットで決まってしまう
。つまり、マザーボードの仕様に依存している。なお、PentiumPRO,Pentium 2は、
CPU自身にこれを内蔵しているので、マザーボードには、二次キャシュ用の
ソケットはない。ついているのは、Pentium系のマザーボードである。通常512KB
であるが、1MBまでサポートしているチップセットもある。これは、又にしましょ
う。
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■パソコン自作入門豆知識【第9回】BIOSとは。
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★BIOS(Basic Input/Output System)
これは、システムのチェック、動作条件、入出力制御、などを行うプログラムを
ROMと呼ばれる書換えが出来ないメモリーに入れたものである。マザーボード
に、固定されているので、マザーボードを選ぶと決まってしまう。(ICソケット
に刺さっていることが多いので、理屈上は、自分で交換することが出来ない訳でも
ない。)BIOSメーカーは、Award,AMI,Phoenixなどが主なメーカーであり、通
常、この3社が、マザーボードメーカーにOEM供給している。
マザーボードの性能を最大限に発揮するには、これをカスタマイズすることに
なる。パソコンの電源スイッチを入れた時のシステムチェック中に、Delete Keyを
押すと、BIOSの設定メニュー画面に入れるので、ここでカスタマイズすれば良
いのだが、英語の画面である。十分に気を付けて、100%の性能を引き出したい
ものだ。(設定により、動かなくなったりすることもあるので、注意されたし。)
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■パソコン自作入門豆知識【第10回】自作するとき、そろえるパーツはこれだけ。
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今までの復習です。(また、来年詳しくやる予定ですが。)
★PCケース:タワー型(デスクトップ型)ケース。(ケーブルは付属してる。)
★マザーボード(M/B):AT,ATX型から、ケースと合ったサイズを選ぶ。
★CPU :M/Bソケットに合わせて、欲しい性能のものを選びましょう。
★メインメモリー:M/Bソケットに合わせて、欲しい性能のものを選びましょう。
★ハードディスク(HDD):IDEタイプが安くて、高速、記憶容量が多いよう。
★フロッピーディスク(FDD):旧PC98でも読み書きするなら、3モード型。
★CD−ROMドライブ:24や32倍速もある必要は、ないのでは?
★キーボード(PS/2型):出来れば、WIN95型にしておきましょう。
★マウス(PS/2型) :出来れば600カウント/インチのものが良いね。
★OS :WIN95、OSR2をどこかで手に入れたいですね。